Interview

町や商工会と連携し、今金町の発展を促進

社会福祉法人 光の里
室長 戸室 孝俊

Profile

略 歴:

今金町出身、7歳の時に光の里が完成した。光の里には25年間在職。

趣 味:

アウトドア。入所者と一緒にカナディアンカヌーを製造したこともある。

協議会事業への期待。

町や商工会と連携して、
養護学校卒業生の
就労をサポート

養護学校卒業生に卒業後就労していただくためのサポートとして、養護学校を卒業したばかりの生徒は社会経験も少ないので、グループホームで生活経験を積んでからシェアハウスに移行するのが望ましいと考えています。その点では、今回のプロジェクトに光の里としてお役に立てる部分が多いと考えています。ただ、光の里の職員数も限られていますので、町との連携はもちろんのこと商工会との連携も必要となってきます。
地域の方々に障がい者のことを理解していただくために、これからまだまだやらなくてはならないことが多いと思います。地域の方々が不安を持たないように、養護学校とも連携して進めて行く必要があります。

障がい者の活躍への期待。

光の里が役割を担い、
障がい者が活躍できる
まちづくりを

今回は商工会のプロジェクトで行っていますが、本来は光の里がその役割が担うべき分野だと感じています。しかしながら人的なエネルギーも不足しているので、その役割を商工会や他の組織と連携しながら進めて行くことで、障がい者の活躍できるまちづくりがよいと考えています。
光の里ではパンを製造したりひだまりの運営をしていますが、今金高等養護学校を卒業して一般企業に就労する生徒の他に、そこから漏れてしまう卒業生を受け入れるのも、光の里の役割だと考えます。

光の里の役割。

グループホームの運営と
受け入れを進め、
卒業生の「住」環境を整備

グループホームの運営で卒業生の住まいの環境を整えることと、就労先について地場の企業に就労することが困難な卒業生の受入れの二つが主なところですが、光の里だけでは不足する部分もありますので、町の全体での連携が不可欠と思います。グループホームによる生活サポートは、町と光の里が推進するしかないと思いますので、そこは責任をもって担っていきたいと考えております。「住」が光の里で、「職」が商工会が担うという役割分担が理想と感じています。
グループホームは空きがない状態ですので、平成30年に新たなグループホームをこのプロジェクトのために建設する予定です。江差のあすなろさんのように延々とグループホームを造り続けるわけにはいきませんので、まずは3年期限の通過型のグループホームと位置づけて、1年ごとのプログラムを作って3年後に自立するような運営をしていきたいと考えています。

今金町の発展への思い。

取組を通じて
障がい者への理解を浸透させ、
元気な今金町に!

正直なところ将来はわからない点がありますが、とにかく何かをしなければ過疎化も急速に加速化していくと思うので、気づいた人たちが動かなくてはならないという危機感はあります。町に元気がなければ子どもたちもこの町に残りたいとは思わないでしょうし、外から人が入ってくることもないと思います。
光の里もこれだけの規模の施設を運営していく職員が必要ですし、過疎化が進んでスタッフが少なくなってしまうと、利用者の受入れも難しくなります。
雇用に関しては、いままでは光の里から事業者に受け入れを個別にお願いしていました。今回のような取組によって、町内の事業者さんに障がい者雇用の理解が浸透していくことにより、大きな変化に結び付くように思います。

光の里での取組。

町内の事業者と連携し、
食品の製造や販売などを検討

今金町の小麦を使ったパンの製造をしています。他の地域でやっていることを一通り試してみましたが、なかなか定着させられないという点はあります。昨年の視察では障がい者の方が芋の皮むきをしている加工施設がありましたが、あれでいいのだと改めて思いました。コロッケ製造やポテトサラダをパンに挟んでみたりしてきましたが、一次加工のようにシンプルな事業でいいのだと改めて思いました。一方では「今金町にはお土産がない」という声が良く聞かれますので、加工食品の販売も検討したいと思います。しかしながら、なんでも光の里で取り組むのではなく、町内のいろいろな事業者と連携して取り組むことが、町の発展により近づけると感じています。

障がい者雇用への理解浸透のために
定期的な情報発信を

逆に焦点がぼやけている面もあります。新聞で発表されてから具体化までの期間が長いので、事業の内容がぼやけて受け止められている面があるのではないでしょうか。定期的な情報発信が必要だと思います。

課題解決に向けて、
話し合いなどの場を積極的に設けるべき

組織的というよりも人的なものが重要で、話し合いの場を積極的に持つ必要を感じます。山村活性化協議会の座談会のような場がもっとたくさんあって、方向性を確認しながら進んでいくことが大事だと思います。町のみなさんの理解も重要です。

Facility Guide

社会福祉法人 光の里

共に学び、共に成長し、共に生きる。
全ての人が共に支え合って暮らす『共生社会』を目指します。

『檜山支庁管内に知的に障がいを持つ人たちの施設が欲しい』という親たちの切なる願いから、昭和48年7月に設立。創立者・柴谷勝俊氏は、『どんなに重い障がいを持っていても必ず発達する可能性がある』ことを確信し、重い障がいを持つ方々の支援を中心に活動を行っています。

【社会福祉法人 光の里】 北海道瀬棚郡今金町字神丘912-11
TEL:0137-82-0705 FAX:0137-82-2270 E-mail:hikarinosato@star.ocn.ne.jp

Special Meeting

座談会@デ・モーレンいまかね

Efforts

  • 01

    未利用資源の6次産業化

  • 02

    農と観光の連動による交流人口拡大

  • 03

    雇用シェアリングオペレーション

今金町山村活性化協議会

〒049-4307北海道瀬棚郡今金町字今金142-39TEL. 0137-82-0724FAX. 0137-82-0740