Interview

産業を活性化させ、より良い暮らしを

今金町役場 まちづくり推進課
課長 寺崎 康史

Profile

出身地:

稚内市 今金町に30年在住

略 歴:

今金町役場には学芸員として赴任、学生時代ピリカ遺跡の発掘調査中に今金町を訪れて、そのまま2週間滞在したことがきっかけで、1年後に今金町に就職した。

趣 味:

山登り

愛用品:

楽器(ギター)

事業への期待。

雇用シェアリングの実証実験や
オペレーションシステム開設など
成果を実感

教育委員会に在職していた折り、高等養護学校卒業生を2年間就労支援する事業に関わらせて頂きましたが、養護学校の生徒はスキルも高いということがそのころからわかっていました。その能力を今金町の基幹産業である農業に発揮していただくことは想定できるものの、行政だけでは実行できないことでした。その点で、今回の商工会の取組は、実証実験を繰り返してたどり着いた成果だと思っています。
雇用シェアリングに関しても、季節ごとのシェアリングだけでなく、1日の時間外別のシェアも必要だということがわかった点は成果だと考えます。そのオペレーションシステムの開設も行政ではできないことを、補完していただいていると感じています。

若い世代の活躍。

若い人たちのエネルギーと
ユニークなアイディアで
まちづくりを推進

先日も国際交流大学のモニターツアーを行いましたが、その中でも「今金町は若い人がまちづくりに参加して元気があるね」といわれました。交流人口を増やすためには、やはり若い人たちの力が必要だと感じています。
職員の平均年齢も若い方だと思います。観光などのアイディアでは考えつかないような面白いものも出されます。今年も旅館やホテルの宿泊客を増やすためのスタンプラリーなどのアイディアもありました。それによって狙い通りリピーターは増えないかもしれませんが、利用の実情が把握できる利点もあると思います。

ブランディングについての取組。

移住・定住者の増加と
6次産業化を目指して
さまざまな取組を展開

移住・定住については「ちょっと暮らし」を行っています。1週間から長い人では2ヵ月ほど滞在していただき、今金町に暮らす体験のための住宅を2軒用意しています。利用はコンスタントに増えていますが、課題は避暑地のための利用が多く、移住に結びつきそうな利用はこれからです。
もうひとつは「ワーキング&ステイいまかね」という事業で、グラフィックデザイナーなどのように、場所を選ばない仕事をしている方々に、1週間から1ヵ月くらいモニターとして生活していただき、地域との交流をしながらこの町への提案をしていただくという事業を今年度から開始しました。そのような形で移住・定住者を増やしていきたいと考えています。
それから、今金町にはお土産品に乏しいという点があります。催事や物販の時にわかるのですが、他の地域にあるような気軽に食べられるような商品が少ないと感じています。今回の事業の中では6次化ということにとどまらず、農福連携からさらには林業やバイオマス産業など他の地域産業も含めた水平的な広がりの中から6次産業化の種を見つけ出せたいと考えています。

今金町の未来と課題。

町民の安心で安全な暮らしを
追求し、地域産業を
活性化させるための取組を

今金町で6次化を進めても、すぐに観光客が訪れるような地域でないことは皆わかっていると思います。ですから、地域に住んでいる人がいかに安心で安全な暮らしができるかということを追求することが第一かと思います。それによって移住者も増えてくるかと思います。その点では山村活性化協議会で取り組んでいる未利用・未活用の資源を発掘するという取組が将来に活かされることになると思いますし、それをやるのは今しかないと感じています。新幹線ブームなどにとらわれず、農業や林業などの地域産業を活性化させるための取組が重要だと思います。

Special Meeting

座談会@デ・モーレンいまかね

Efforts

  • 01

    未利用資源の6次産業化

  • 02

    農と観光の連動による交流人口拡大

  • 03

    雇用シェアリングオペレーション

今金町山村活性化協議会

〒049-4307北海道瀬棚郡今金町字今金142-39TEL. 0137-82-0724FAX. 0137-82-0740